うつわとともに。祥見知生のブログです。

すでにあるもの。


6月。九州では梅雨入りの地方もあるようですね。


ふだん、わたしが過ごすこの部屋は、北と南、東の三方に窓があります。この季節は、一日の大半を窓を開けて過ごします。風が吹き込んでくると、部屋の中にいても空気の流れを頬に感じ、何かゆったりとした気持ちがするのです。

少し前まで、部屋では好きな音楽を繰り返し聴いていました。静かなボサノヴァだったり、古いジャスであったりしましたが、この数日、音楽をかけずにいます。窓の外から聞こえてくるのは風の音や、鳥たちの声。聴くというほど大げさではなく、自然に「空気」のように入ってくるさまざまな自然の音が、耳に気持ちよく響くのです。

そんなとき、わたしは、写真が撮りたいな、と思います。

何か被写体を決めて上手に写真を写したいということことではなく、この風だったり、鳥の声だったりするものを、印画紙に写せたらいいだろうな、とふと思うのです。


展覧会の葉書の写真や、これまでの本の写真は、すべて自然光でレフ板をあてずに撮影しています。

わたしは文章を書いているとき、今まさに書かれようとする文章を頭の中におき、イメージを高めていく作業をするのですが、写真を撮るときも、同じような心持で撮るのです。


イメージを高めていく・・・という作業は、もしかしたら、すでに出来上がっている(完成されいる)ものへ向かっていく・・・ということでしょうか。
すでにあるものとは、前に紹介した矢野顕子さんのドキュメンタリー『ピアノが愛した女』の中で、何度やってもうまくいかない演奏に彼女が「できる確信はあるの、でも技術が伴わない・・・」と言うシーンがあるのですが、「この確信」みたいなことかもしれません。

すでにそこにあるものを、かたちにすること。

文章も写真も、本を作ることも、実に飽きない、楽しい作業です。



お知らせ



うつわ祥見では6月7日〜15日まで 『巳亦敬一ガラスのうつわ展』を行ないます。くわしくは、うつわ祥見ホームページ http://utsuwa-shoken.com




セツローさんのスケッチ展が、6月12日〜17日まで 鎌倉のアトリエキカで 行われます。

くわしくは、うつわ祥見のホームページをご覧ください。

http://utsuwa-shoken.com



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『DVDブックうつわびと小野哲平』オフィシャルページ http://dvd-teppei.com