TOMOO SHOKEN

うつわとともに 祥見知生

お手紙

北海道から帰ってきて2日が経ちます。

台風や大きな地震

災害で被害にあわれるのはお年寄りです。ことばがありません。

参議院の選挙で、国の首相が「成長を止めるわけに行きません。みなさんをもっと豊かにするために、わたしは勝たなくてはならないのです」と声を荒げています。

わたしは「豊かになるための成長」だなんてことばをまだ使っていることに驚きながら、「立ち止まって、考える」ことの大切さを思っています。

旅の時間が過ぎて、次の仕事・鎌倉や高知・福岡で行うコンサートやイベントのことを考える。一日の大半を机の前で過ごした夕刻、細かな雨に打たれたポストに夕刊を取りに行くと、嬉しい便りが届いていました。

ひとつは京都から毎年、北海道の展覧会へ足を運んでくださるHさんからのお手紙。

今年の北海道の展覧会は札幌ではなく、北海道のおへそに近い「東川」での開催なので、まさか来てくださると思っていなかったのに、わざわざ、京都から飛行機・電車・タクシーを乗り継いで、初日に来てくださった。

最近職場で配置が換わり、お忙しい時間をやりくりして出かけてくださったという。

北の住まい設計社ショールームに併設のカフェで一緒にランチを食べ、短い時間だったけれど、お話をした。「器を手に入れたことの喜びや、それを使い続けること、変化を見守ることの大切さを忘れていたように感じ、考える契機になった」と、
一緒に食事をした時間のことを、お手紙に書いてくださった。
「次はどの街でお会いできるでしょう? 今回購入した碗を使いながら楽しみにしたい」と結んでくたさった。

本当にありがとうございます。わたしも次にお会いできるのを楽しみにしてます。


そして、もう一通。

山形県のKさんから。

「いつもプログや本を楽しく待つ遠しく拝見しています。こころが洗われるような、はっとした感じがして忘れていた何かを思いだすような感覚になります」

手紙の最後に『うつわ日和。』の続編を出してください、と書いてくださった。

そして、+PLUSのバックナンバーを希望され、切手が余分に入っていた。

簡潔な文とその切手のさりげなさを見て、胸がいっぱいになる。

「出会い」とことばに励まされた一日となりました。


北海道の旅でも今回は感じるものがあり、たくさん書きたいことがあるのですが、
今夜はこれで休みます。


お手紙をくださったお二人と、この日記を読んでくださった皆さまにこころから感謝を込めて。

おやすみなさい。

明日が皆さんにとって、よい一日でありますように。