TOMOO SHOKEN

うつわとともに 祥見知生

夏はせつなく

暑い毎日が続いています。

北海道生まれの私にとって、こどもの頃、8月は憧れの季節でした。

「夏」というイメージが自分を追いかけてくる。スイカ割り、花火、浴衣、海、カキ氷、大好きだった「蟹柄のショートパンツ」・・・。

お盆を過ぎると、もう大人は「夏が終ったね」という顔をして、こどもたちは「まだまだ夏は終ってほしくないのに」とグスグスする。わたしの過ごした北海道の夏は、いまから考えると、あまりに短い。大人たちの言うとおり、半そではもういつの間にか身体は震え、長袖のトレーナーを箪笥から引っ張り出してくるのですが、それでも強がりをして半そでを着ていたように思います。

どんな季節も終わりが来る。それを、こどもの心なりに感じて、過ぎ去る夏の時間を少しでも長く感じたい、と願っていたのかもしれません。

「夏」はせつなく、特別なものでした。


この8月は実はたくさん旅をして過ごしています。

長野の蓼科では、何もせずにぼんやりとした休日を。

初旬には、アノニマスタジオから出版が決まった小野セツローさんの作品集『セツローのものつくり』の撮影で、松山のセツローさんを訪ねました。アノニマスタジオの丹治さんと一緒にお訪ねしたセツローさんはとてもお元気で、よく笑い、ジャルダンでの撮影では満足そうにコーヒーを飲むセツローさんとご一緒することができました。
セツローさんの作品集「セツローのものつくり」については、また近々ご報告します。

そして、先週末は、10月に行われるイベントの打ち合わせで、高知へ。19日には牧野植物園の「夜の植物園」で友部正人さんのコンサートを早川ユミさんと見ました。

高知県立牧野植物園は牧野富太郎博士の業績を伝える植物園。大好きな場所です。10月に「土から生まれるもの」をテーマにイベントを行います。
くわしくはまたホームページでお知らせします。

少し鎌倉で落ち着いて明日からは家で仕事をし、8月の終わりには、ふたたび北海道へ参ります。

旅をして、自分が動くと、見えてくる風景があり、人と人の関わりが生まれ、また新しいつながりが生まれてきます。

明日は、そんな新しい出会いについて、書こうと思います。



○うつわ祥見は9月までお休みです。

次回OPENDAYは、9月6日〜9月10日です。実はこれが、今年最後の常設展示のOPENDAYです。あたらしい器たちが、たくさん並びます。

くわしくは、うつわ祥見のホームページでお知らせします。

うつわ祥見ホームページ  http://utsuwa-shoken.com