TOMOO SHOKEN

うつわとともに 祥見知生

昨日までの自分は・・・

明日から始まる「鶴見宗次 手びねりの器展」の搬入日というのに、朝からゆっくりしていると、えっちゃんが時間より少し早くやってくる。

「高知 お疲れ様でした」と声をかけあう。

何日か前の出来事であるのに、ずっと前のことのように感じるのはなぜだろう。

時間というものは不思議なものですね。

高知から帰ってきてからいくつかの仕事をした。

翌日には、12月5日〜 大阪のITOHENとソーイングテーブルで行う「矢尾板克則小屋展」のプレスリリースの文章を書く。翌々日には、12月に行う「冬仕度のテーブル展」の打ちあわせをスタイリストの駒井京子さんと行う。

そして、今日は器展の搬入です。

昨日までの自分はそこにはいなくて新しく生まれ変わっていく・・・ということを仏教徒のアメリカ俳優が語っているのを聞いたことがある。

その感じ、わかりますね。

夕方にはイチカワヨウスケ君から「高知お疲れさまでした」と電話が入る。「よかったねー」と電話を切った。
一緒に「やさしい野菜やさしい器」という本を作らなかったら、今回一緒に高知入りすることはなかった。不思議な縁を感じます。

搬入が終り、夜7時を過ぎたころ、鎌倉の苔丸の光太郎君が玄関の花入れにきてくれる。

光太郎君の花入れは、花を殺さず器を生かし、その控えめで絶妙な美しさが、わたしは大好きだ。

ずっと一緒にやろうよ、と声を掛け合っていた「花と器の展覧会」を来年4月にやることを決める。これは、これまで3度行ってきた苔丸での「花と器展」とは根本的に違うものです。

花人・赤地光太郎の世界を伝える展覧会にしようと思う。

こんなふうに才能のある人と一緒に仕事をすることは幸せなことだと思う。

明日は鶴見宗次さんの手びねりの器展が始まります。

料理を盛るとはっとさせられ、存在感を増す鶴見さんの新作の器に、ぜひ会いにいらしてください。


「鶴見宗次 手びねりの器展」

2007年10月26日〜11月3日まで。時間11時〜17時。会期中無休です。

28日には常滑から鶴見さんがいらしゃいます。