TOMOO SHOKEN

うつわとともに 祥見知生

毎日更新4日め

5月1日。「うつわ祥見」の新しい空間が鎌倉駅そばに生まれることになりました。

この一ヶ月を、毎日、ここで文章を書くことにしました。

誰というわけではないけれど、自分とそう約束をしたくなったのです。

もし時間があれば、お付き合いください。


そして、今日。その4日めです。

春本番の暖かな一日となりました。

朝早くから鎌倉駅そばで約束があり、車を走らせました。

昨日の強風でダメージを心配していましたが、鎌倉山の桜は、「無事」でした。
まさに満開でボリュウムたっぷりに花を咲かせていました。
短い道のりですが、車はその桜のトンネルをくぐるのです。

誰も傷つけない幸せというものがあるのだとしたら、
まさにこういうことなのではないかと思います。満たされていて、平和な気持ち。

こういう平らかな気持ちが、どれだけ人を幸せにするでしょうか。

午後は、国立新美術館へ。

セツローさんの絵を、改めて、心に刻むように ゆっくりと見てきました。

わたしは、『展覧会』というものを、何かが受け取れる場所と考えています。

何も手渡すものがなく、ただ数字(売り上げ)だけを計上することが目的であれば、
「展覧会」を開く必要はありません(少なくても、わたしにとって)

作り手の「仕事」を通じて、そこを訪れた人が 「何か」を受け取って帰る。
目には見えないものを、手渡すことがわたしの仕事・・・であってほしいと願っています。


言葉にすると難しいのですが、そういう奇跡のような出来事が実際に起こりうるのです。
そんなとき、器をはじめとする手の仕事の素晴らしさを改めて感じます。


夜、電車に揺られて帰宅したら、一通の手紙が届いていました。

3月のオープンデーに遠方からお出かけくださった方からのものでした。 

器を伝える仕事をしていて、わたしは時々、褒美をいただくことがあります。


手紙には 「これからも『伝える』という仕事をあきらめずに続けていってください」と書いてありました。

どんな美麗句よりも嬉しい言葉でした。

ありがとう。お手紙、確かに、こころに響きました。


うつわ祥見の新しい空間 utsuwa-shoken onari NEAR は、 5月1日オープンします。

「よい器は、ここに来れば いつでも会える」 

そんなお店になりますように。 

内装工事がいよいよ始まっています。

鎌倉の裏駅から徒歩4分ほどの、「御成通り」の端っこです。

工事をしていると「何になるのですか?」と尋ねられると、現場の方がおっしゃっていました。 皆さんあたたかく工事の様子を見守ってくださっているようです。



●うつわ祥見の次回展覧会は木工家・須田二郎さんの木のうつわ展です。

2年ぶりの個展です。4月24日〜4月30日。初日に須田さんが在廊予定です。



●ただいま、セツローのものつくり展が

東京・国立新美術館 地階 SFTギャラリーで行われています。

  
2009年3月18日〜4月20日 

くわしくはこちら→ http://www.cibone.com/sft/sftgallery.html



東京都港区六本木7-22-2 国立新美術館B1

TEL: 03-6812-9933 FAX: 03-5775-4670 

10:00-18:00 (金曜日のみ20:00まで) 

毎週火曜日定休(祝日又は休日に当たる場合は開館し、翌日休館)

アクセス

東京メトロ千代田線乃木坂駅6出口

東京メトロ日比谷線六本木駅4a出口から徒歩5分

都営地下鉄大江戸線六本木駅7出口から徒歩4分