TOMOO SHOKEN

うつわとともに 祥見知生

毎日更新26日め


4月最後の日曜日。朝からよく晴れて日差しが戻ってきました。

ニュースで、札幌で積雪があったと聞きました。今年は暖冬で雪が少なく、この間札幌で乗ったタクシーの運転手さんが「もう降らないでしょう」とおっしゃっていたのに、季節はずれの降雪に交通機関は大丈夫だったでしょうか。

わたしが北海道に住んでいた頃にも、ゴールデンウィークに大雪が降って、JRが止まってしまったことがありました。季節の忘れ物でしょうか。

今日は須田二郎さんの木のうつわ展の3日め。

楽しみにお出かけいただいた皆さんと、木のうつわについて、新しいお店について、いろいろとお話できました。

「桜が好き」という男性で一人でいらした方は、贈り物にしたいと、美しい木目の桜の小皿と中皿を求められました。

わたしは薄紙で、その二つの木のうつわを包み、和紙でもう一度包み、麻紐で結んでお渡ししました。

贈られる方は、奥様だそうです。

『日々の器』をたまたま書店で見て、来てくださった方でしたので、「新しい店は鎌倉駅そばですので、次回は奥様と一緒にどうぞいらしてください」とお伝えしますと、「そうですね」とおっしゃいました。

芳名帳を見ると、ご住所が岐阜県とあります。

「ずいぶん遠いですね」

「ええ、単身赴任で神奈川に来ているんです」

桜の皿が贈り物として手渡されるのは、この大型連休なのかもしれません。きっと喜んでいただけるものと思います。

贈り物といえば、2月3月の常設展示のオープンデーでは、器をプレゼントしたい・・と訪れる方が多かったのです。

嬉しく思ったのは、家を出て自炊を始められた20代の女性が、ご実家のご両親の体を気遣って、お二人にめし碗を贈りたいとおっしゃったことと、「おばあちゃん」のお誕生日にやはり「めし碗」をプレゼントしたいとお孫さんである30代の男性がお選びくださたったことです。

何気なく毎日使うものだから、言葉ではなく、その器を手に包むことで、「伝えられる気持ち」がある、と信じています。

5月1日にオープンを控えたうつわ祥見の新しい空間 utsuwa-shoken onari NEAR では、贈る、繕う、手に包むを大切に考えます。

器を贈ることは、こころを贈ること。
オリジナルの「贈り物のはこ」を用意して、こころを伝える贈りものとしての器をお包みします。

日本中の誰もが、土や人の手のあたたかさの伝わる「めし碗」で、毎日のごはんを食べること。家族で囲む食卓に、脇役の「器たち」がしっかりとそばにいて、その人を支える存在であってほしい・・ということ。

それが、わたしが器を伝える仕事をする「夢」であり、「希望」です。

器を贈る、こころを贈る。 そんな思いを大切にしたいと思います。


夕方、うつわ祥見が終わってから御成に行ってみると、床の色もずいぶんよくなって、家具も入っていました。

完成まで、本当にあともう一日・・・というところまで工事は進んでいました。


「ああ、始まっているな」と、今日初めて実感を持って、店をながめました。

何が始まっているのかって・・・それは、器の「モノ・がたり」がです。

器を通じて ここからまた新しい出会いのものがたりが、生まれてくる・・・そんな気持ちで帰ってきました。

5月1日のオープンの日、こころを新しくして、訪れてくださる皆さんをお迎えしたいと思います。



ただいま、うつわ祥見では 須田二郎 木のうつわ展を行っています。会期は4月30日まで。

会期中は無休です。

森を守る仕事をしながら、木を生かす須田二郎さんの作品を、どうぞ手にとってご覧ください。




●「吉岡萬理 カルロス君と色絵の世界展」が馬喰町 ART+EATで行われます。

2009年5月7日(木) 〜5月23日(土)

11:00〜19:00 金曜日は21時まで  

日月休廊 会期中休み 5月10日・11日・16日・17日   

最終日は17時まで

関連イベント

5月9日(土)  記念イベント

『カルロス君を想う』野菜料理とライブ「カルロス君のうた」発表会

 カルロス君のうた (作詞:shokentomoo 作曲:武徹太郎)

18時受付 18時30分スタート

会費 3000円(税込) 

http://www.art-eat.com/

大阪ブックギャラリー「イトヘン」で、吉岡萬理+祥見知生連載コラムが再開しました。

萬理さんの楽しく、明るいエネルギーが感じられるコラム、そして、わたしも相手が萬理さんとあって、とてもリラックスした文章を書いています。


http://www.skky.info/top.html


●うつわ祥見の新しい空間 utsuwa-shoken onari NEAR が5月1日オープンします。

「よい器は、ここに来れば いつでも会える」 

そんなお店になりますように。 

鎌倉の裏駅から徒歩4分ほどの、「御成通り」の端っこです。

時間がゆっくりと流れているこの通りで、「器を伝える場所」を。

器を通じて新しいものがたりが生まれたらいいなぁ・・と思います。

また多くの方と出会えることを願っています。