イチカワくんと
鎌倉は朝から大雨でした。
どしゃぶりの雨が音を立てて。
いま午前9時を過ぎて、空が明るくなってきました。
皆既日食、これなら なんとか見られそう・・なのかな?
わたし自身は、この天文ショウは とても静かな気持ちで見守ろうと思っています。ネイティブインディアンの皆さんも、皆既日食は「見る」ものではなくて「感じる」ものだとおっしゃっているそうです。わたしもなんとなくですが、そういうものなんじゃないか・・・と思います。
「見る」のではなく「感じる」。
自然を敬う気持ちなのではないかな・・・。
さて、昨日の火曜日。
なると屋+典座のイチカワヨウスケ君と、東京・馬喰町ART+EATで打ち合わせ。
10月に行う「食べるがまんなか 器と道具展」のオープニングで、イチカワ君にイベントをお願いするのです。
打ち合わせの後は、青山に移動し、イチカワ君お勧めの「なるきよ」で美味しいごはんを食べました。
「なるきよ」さん。うわさには聞いていましたが、本当によかった。
立ち飲み屋さんで奥に座敷がある・・・器使いも豪快で見るべきもが多い・・・店主は福岡出身で料理もイチカワくんや「のらぼう」の牧夫さんともまた一味違って・・・とか、そういう下知識だけはあったけれど、いやほんとうに「ライブ感」のあふれるいいお店でした。
イチカワくんとこうしてゆっくりと話をしながらお酒を飲むのも久々で、『やさしい野菜やさしい器』から何年になるだろうねぇ・・とか、最近のお互いの仕事について、これからのことも、かなり踏み込んで色々な話をして楽しかったです。
帰りはかなり大粒の雨が降って足元は悪く、肩はずぶ濡れ、かなりひどい状態でしたけれど、ふたりとも、美味しいものを食べた満足感で、機嫌よく歩いて渋谷駅へ。
「これが値段が高いだけでまずいものを食べると、この雨、嫌だろうねぇ」とわたし。
「ホントウですよ」とイチカワくん。
いやいや、ホントウに、美味しいものを食べたとき、何気ないもてなしを気持ちよく受けたとき、人はこんなに寛容に優しい気持ちになれるものですね。
イチカワくんとは、いつ会っても、ほとんど仕事の話しかしないのです。
仕事というのは、「食」の話ですね。
器があって料理がある。料理があって、器がある。
それはどんなに話をしても尽きないのです。
「イチカワくん、いくつになったの?」「ショウケンさんは?」「えー、それ聞くの?」なんて会話はときおりしますけれど、でもほとんどは、器と料理、食べるということの本質について、飽きることもなく話続けています。
電車のなかもずーと、話はつきなくて、大船駅で来年はもっと一緒に仕事しようね・・・ということで、解散。
雨はその間も降り続いていましたが、晴れやかな一日でありました。
何かを真剣に「伝えよう」とする人とは、こんなふうに、時間をとって会っていると、お互いに刺激を受けることが多いです。
10月のイベントについては近々「食べるがまんなか 器と道具展」のなかできっちりお伝えしますので 楽しみにしてください。