TOMOO SHOKEN

うつわとともに 祥見知生

NEARまで

今朝は日差しもあり、秋の気持ちのよい一日が始まりました。

きのうは久々にNEARに。

御成商店街の石畳を歩いて、この街に店を開いて知り合った皆さんと挨拶。

通りの中央あたりにある駐車場に車を止めて、そこから石畳を歩いてNEARへ歩く、この数分の距離の間に「おはようございます」とか「こんにちは」と歩く・・・このことが、本当に気持ちがいいのです。

もうすでに皆さんはお店を開けていらっしゃる・・・歩きながらお店を覗いて、会釈をしたり、手を振ったり・・・そしてお互いに「今日も元気でよかった」と思う・・・

御成商店街って、本当に好きです。人がいい、店がいいのです。

皆さん、自分の信じることをきちんと伝える仕事をしています。

それは洋服だったり、野菜だったり、お酒だったり、家具だったり。庭仕事だったりする。

数分歩くだけで、ほっとしたり、なんだか生き生きとしてくる・・・この街にNEARを開いて 本当によかったと思うのです。

この数分の商店街散歩をすると、わたしはだんだんと自分が元気になってくるのを感じます。

「オナリな人々」という本を書こうかな・・・と本気で思っています(初宣言!!!)

でも、「セツローさん」も「うつわ日和。」も、最初は「書きたいな」という思いから生まれた本なのですから、「オナリな人々」もないわけではないですよね・・・(と、自分に言う)

きのうも夕方になって、NEARの前の道で、ロコマートガーデンというガーデンショップの皆さん(皆、渋い人ですよ。ベテランのサーファーなのです。)が何やら集まってやっているので、何してるんだろう・・・と思っていたら、60年代の自転車の修理をわいわいとやっているのです。

帰りに見せてもらったけれど、60年代の外国製ですね、きっと・・・その自転車の格好いいこと・・それをタイヤを替えて乗ろうとしているのですが、タイヤのサイズが合わなくてひっかかっているのを大人の男たちが一生懸命直そうとしていたのです。

わたしは「すごいですね」と軽いリアクションしてその場を立ち去りましたけど、「いいなぁ、すごいなぁ、たまらないなぁ」と心の中で思っていたのです。

こういう本物の大人の、カッコのいい人たちが本気で生きているのが、御成の魅力です。

一度で「もう来なくていいや」と思う『顔』のないストリートが日本中にあふれていますね。どこに行っても同じ顔をしている。
都会で何かが流行ったからそれを真似ていたり、自分の気持ちや信じることじゃないことを「商い」にして数字だけを求めていたり・・・。結局そこには志も思いも感じられない、魅力っていうのは人が生きているということです。それが何もない・・・その結果生まれた、この「顔のないストリート」の増加は、ひとつの危険な「日本の現象」ではないでしょうか。

このことは決して、人を幸せにはしないとわたしは思います。

単純でいいのです、これを伝えたいとか、これでわたしは生きるんだ、という熱い思いがやっぱり人を元気にする。

こんなことを書くと、我ながら「バカだなぁ」と思いますが、

そういう意味では利口になるよりよっぽといいなと思います。

器の話は今日なかったですが、

そんなわたしが本気で伝えたい展覧会がいま、東京で二会場で開かれています。

「日本のかたち 美しいめし碗展」と「食べるがまんなか 器と道具展」どちらも時間をかけて開催した展覧会です。

ぜひこの機会に、器たちをご覧ください。


そして明日、馬喰町ART+EATでは「夕暮れのうつわ会」を行います。

器を深く感じる会です。 ゲストに多治見から横山拓也さん。

どんな話が繰り広げられることでしょう・・・・

お近くの皆様、ぜひご参加ください。


このあと、NEARには、17日(土)、19日(月)〜21日(水)までの3日間 の あわせて4日間 在店します。

きのうも訪ねてくださった皆さんと器の話ができて、とても充実した一日でした。

皆さん、器の話をいたしましょう。

「ここのところ元気がないなぁ」という方も、「器のこんなことが知りたい」という方も、ぜひゆっくりとお出かけください。

手に包み、器の話をいたしましょう。

御成のお店も、ゆっくりと、散歩を楽しんでください。