NEARにて
きのうNEARにて 久々にお目にかかった方、初めてお会いした方も、器の話をいたしました。
お出かけくださった皆さま ありがとうございました。
一日この場所にいて、器の話をしていますと、時間というものが巻物のようにくるりくるりと廻っているような錯覚を覚えます。
正面にガラスがあり、通りに向かって開いている。この小さなガラス越しに見える世界が、見えるもののすべて・・・という不思議な感覚です。
昔、函館の洋館で見た舶来ものの、ゼンマイ仕掛けの玩具に、景色がロールスクリーンになって、朝になったり、夜になったりするものがありました。くるりくるりと、その景色は変わっていくのです。その玩具の主人公である人形はどんな顔をしていたのか、今は記憶のかなたへ消えていき、覚えていないのですが、床屋さんかパン職人か・・・そんな小さな店の主人だったような気がしています。
きのう訪れた男性が「ショウケンさんも器を作られるのでしょう」と尋ねられました。
咄嗟に口を出たのは「いえ、わたしは器を伝える人間ですから」と言う言葉です。
生き方として、わたしは自分が不器用でいい、と思っています。
作り手の信じる器を、その器を信じて、伝えていく。食べる道具としての器を伝えていく。
傍から見て、それがどんなに不器用な姿でも、それでいいと思っています。(いや、本当は、ずうずうしく、にんげん不器用でなくっちゃ、と思っているのですけれどね)
今日もNEARにいて、巻物のような時間が過ぎていくことを、器たちとともに感じてきます。
もしお近くへいらしたら、器の話をいたしましょう。村木雄児さんのめし碗展も21日が最終日です。
明日21日まで店におります。
○うつわ祥見の10月の展覧会は「尾形アツシ 作陶展」です。
最近の尾形さんの器たちには、ある凄みが感じられるようになりました。2年ぶりの鎌倉での展覧会です。
10月23日(金)初日です。
一緒に、尾形さんの器を、一つひとつ手にとって、器の話をいたしまょう。
もうすぐ届く器が楽しみでなりません。
お出かけください。
○馬喰町ART+EATで行っている「食べるがまんなか 器と道具展」は今月24日まで行っています。
今日20日は茶杓をつくるワークショップ(定員に達しています)のほか、隠れ茶のワークショップ(参加無料)も行われます。
ぜひこちらもお出かけになり、器と道具をご覧ください。
くわしいアクセス → http://www.art-eat.com/
○ 「日本のかたち 美しいめし碗展」いよいよ会期は兵庫で行われる3日間となりました。
12人の作り手の器たちをぜひ多くの方にご覧いただき、手に包んで、お選びいただきたいと思います。
めし碗、湯のみ、皿、鉢・・・ 何気ない日々に溶け込む器たちをぜひご覧ください。
兵庫県豊岡市の旧大森小学校ギャラリーで10月24日〜26日行います。
イタリアンレストラン アルケッチャーノの奥田シェフも来豊されるそうです。
くわしくは、明石のギャラリー風来さんのホームページをご覧ください。