TOMOO SHOKEN

うつわとともに 祥見知生

 宙の音の葉コンサート

厚く雲に覆われた寒い朝です。

わたしの故郷 北海道では11月くらいにこの空があらわれます。

もうずっとずっと・・前のこと・・・

去年も同じようなことを書いたように思いますが、この季節になると、時々、北海道で暮らしていた頃のことを思い出します。

年齢を重ねてもなお、恋しいのかもしれませんね。その「時間」や、「ぬくもり」や、「家族と過ごした日々」が。

・・・いま思い出しましたが、実は、今朝、北海道で過ごした日の夢を見たのでした。

それは、通いなれた小学校でした。

しかも、冬の教室・・・。

教室の後ろにストーブがあり、やかんから湯気が出ています。。(これは定かではありません。。。教室の乾燥防止にはいいけれど、やかんは置いてあったかしら?)

でも、そのストーブの、大きさやかたち、年季の入った存在感などは、鮮明に覚えているんですね。

夢のなかで、そのストーブを見て「あ、懐かしい」と思う自分が、

一緒にいる人に教室の前の通りを指さして「前は車なんて通らないような道だったのに、
いまは交通量が増えて、車道の往来が激しくなりました」なんて説明している夢です。


人はそれぞれ生まれ育った環境で、同じ言葉や、同じ事象を、異なったイメージで捉えるものですが、
わたしにとって、冬の曇り空のイメージは、子供の頃に感じた「空」のイメージ。
いまにも細かな初雪が空が舞って降りてくるのを待っていた子供時代に重ねて感じられます。


・・・・今日は、この日記で、今週末に行われる「宙の音の葉」コンサートのことをお知らせしようと書き始めたのですが、

曇り空と書いたとたんに、夢のことを思い出した次第です。

さて、本題に・・・

音、響き、ことばのコンサート「宙の音の葉」 第5回めの公演が今週末12月12日に 北鎌倉・雪堂美術館で行われます。 



宙(そら)よりことば、降りてきて
響きとなり、やがて音、生まれた。

おとの葉、ことの葉、たがいに響きあう。
そのとき ふるきことあらわれ あたらしきことはじまる。


この数行の言葉は、わたしがこのコンサートのために書いた言葉です。
笛奏者・雲龍さん、ディジュリドウ奏者のKNOBさん、そして、やまとかたり(古事記)の朗読をされる大小田さくら子さん。

三人の演奏者が日本の神話の世界に集います。

今回のテーマは、「出雲の国」です。

「言葉」というものが、より大きな力や、こころの拠り所であった時代を、
わたしたち現代人はもうとっくに失われたこととして「古きこと」と捉えがちですが、
「言葉」というものは、今も昔も変わらず、生命にあふれた、かけがえのないものだと思います。

毎回、「古事記はふることふみを語る言葉です」と、紹介するのですが・・・

こじき」と読むのではなく「ふることふみ」と口に出して、この言葉を発するときに感じられる、こころの「安らぎ」こそ、
わたしたち現代人が求めて止まない大切な何かなのではないでしょうか。

第5回目を迎える「宙の音の葉」コンサートへ、ぜひ、お出かけください。

小さな美術館という会場ならではの、音と言葉の響き、出演者の皆さんとの共有する時間を、感じていただければと思います。


「宙の音の葉」
第五回 出雲の国

2009年12月12日(土曜日)

第一回 開場12時30分  開演13時

第二回 開場15時30分  開演16時

前売 3500円 当日3800円

やまとかたり(古事記)  大小田さくら
笛  雲龍    http://shana-records.com/
天然空洞木(ディジュリドゥ) KNOB  http://www.knob-knob.com/

会場  雪堂美術館 (北鎌倉駅より徒歩4分)
 鎌倉市山ノ内1391-1  0467-24-4563
   http://www.onoda-setsudo.com/ 


お申込み方法

お名前、ご連絡先(メールアドレス、電話番号)、ご希望回、ご希望人数を明記の上、
Eメールまたはご予約受付FAXにてお申し込みください。
また、お電話でも申し込みいただけます。上記の必要事項をお知らせください。

お申込み先 KNOBオフィス29
ご予約受付 FAX 03-3454-0946
E-mail tennen-kudoboku.knob-office29@ezweb.ne.jp
電話  080-5002-6298


○ただいま、うつわ祥見では今年最後の展覧会「矢澤寛彰 漆のうつわ展」を行っています。12月10日まで。

 手に包み、使うことでますます美しくなる普段使いの漆の器たちをご覧ください。

○12月11日より うつわ祥見の常設の空間 onari NEARでは、「冬の日。皿展」が行われます。

 8人の作り手の「働き者の皿」たち。どうぞお出かけください。