TOMOO SHOKEN

うつわとともに 祥見知生

哲平さんの鉄化粧展


こんばんわ。

日付が変わり、1時になるところです。

4月も半ばを過ぎたのに、寒い毎日が続いていますね。

風邪をひいて 体調を崩されている方も多いのではないでしょうか。

onariNEARでは オンザテーブル 「小野哲平 鉄化粧の器展」が始まりました。

この数年、うつわ祥見での哲平さんの個展は 薪窯焼成の器のみで行うことが多く、
昨年度の展覧会では鉄化粧の器は一点も出展されておりませんでした。

NEARでテーマ展というかたちで毎月行う「オン・ザ・テーブル」で

「鉄化粧の器展を・・・」とお願いしたいと思ったのは、
そんな理由もあったのですが
そればかりではなく、

昨年だったか一昨年になるのか・・ 哲平さんが行った関東の、あるギャラリーでの展示を 頼まれてわたしが会場コーディネートしたのですが・・・

そのときの出展の器が鉄化粧の器のみだったんですね。
その器たちを展示していて 心底 これらの器に 改めて魅力を感じた、惚れ直した・・・ことが大きいと思います。

モダンでいて、土の匂いが感じられ、そして使うたびに馴染んで より存在感を増す器、

「ともに暮らす」という言葉がこれほど似合う器があるだろうか・・・と。

誰にも真似できないオリジナリティと、どんなもの(ヒトもモノも)とも本質で付き合う「強さ」。

以前制作した『DVDブック うつわびと小野哲平』のあとがきにも書きましたが、

どんなにテクノロジーが発達しても決して変わらない、人間の営み、その人間臭さ、愛おしさが、哲平さんの器には滲み出ているのを感じます。

「ショウケンさんは哲平さんを特別扱いしているのでは・・」と指摘を受けることがありますが、

それはある意味、まったくその通りで、

これほど、強烈に「生きる」ということを、器というモノ言わぬもので伝えられる人はいないのです。

そして、器とは食べる道具なのだ、ということを 繰り返し教えてくれたのも、
高知を訪ねるたびにお家に泊まらせていただいて、朝昼晩と何度もごはんを食べ、
手に包んだ、実際に使い使われて育った「小野家の器たち」なのです。

小野家の器たちは、早川ユミさんの『種まきノート』にもたくさん写真が載っています。(ユミさんとは4/27に京都の恵文社でトークイベントを行います。お近くの方、ぜひご参加ください)


「小野哲平 鉄化粧の器展」 は4月30日まで 

くわしくはうつわ祥見のホームページや、onariNEARのスタッフ日記をご覧ください。