TOMOO SHOKEN

うつわとともに 祥見知生

 志というもの・・

こんにちは。

連日暑さが増すようですね。

皆さん、お元気でしょうか。

暑中お見舞い申し上げます。

今日は友人に鎌倉の菓子と、京都で見つけた手すき和紙の団扇を送りました。

夏の風物詩はいろいろありますが、

団扇の、美しいもの、控え目なもの、粋なもの、が わたしは好きです。

遊びこころがあり、どこかにとぼけた味があるような・・・。

最近は世の中のあらゆるものが、テレビの放出する大音量のように飛び交って
「わかりやすく」「目立つもの」であふれていますが、
繊細なもの、翳のあるもの、奥が深いものはそうそう単純に底が知れない、「わかりやすい」わけがないと思うのですが。


先日車のことを少し書きましたが、

昔はもっと魅力的な車、乗りたいなぁと思わせる車がたくさんあったように思います。

いすずの117クーペ わたしは好きでした。

イタリア・ギア社のジウジアーロのデザインの内装 曲線の素晴らしさ、色っぽさ。群を抜いていますね。

でもデザインばかりではなくて、車への情熱とか、愛情のようなものが 「作る人」の志にあった時代だったのかもしれません。

自動車雑誌「カーグラフィック(CG)」(二玄社)の創設者であり、自動車評論家の小林 彰太郎さんもそんなことを最近雑誌『Pen』のインタビューに答えておっしゃっていました。

乗りたいなーと思える車がないなぁ・・・とぼんやりと思っていたときに読んだので、なるほど、そういうこともあるのか、と妙に納得させられました。

車に詳しい方に聞くと、安全のために車体のデザインに規制がかかり
没個性が強いられるらしいですが、それとはまた違う問題のような気がするんですけれど。

なんでも「エコ」「エコ」という言葉が安易に飛び交いますが、それもちょっと違うんじゃないか・・と思います。

高い志が作り出す、実直で頼りがいがあり、それでいて洒脱・・なんていう車に会いたいものです。

洒脱っていうのは ただ見た目がかっこいいわけではなく・・・と、書けば書くほど、器の話に似てきます。

器も同じで、よい器、人のこころに届く器には、志の高さが何よりも求められます。

「志」という、いまではあまり聞かれなくなった言葉を わたしは器のなかに見つけたいと思っています。


さて、今日は、いくつかお知らせです。

いま発売中の雑誌「nid」に、漆の椀を高森寛子さんが、そしてわたしがお勧めの陶磁器のめし碗を紹介しています。

うつわハートフル展に出展の作り手の皆さんのめし碗を中心にご紹介しています。

先日エクリさんのサイトのコラムで書いた、最愛のめし碗も写真入りで掲載されています。

nid は「ニッポンの イイトコ ドリ を楽しもう」との意。


芯のしっかりした編集力のある雑誌で共感することが多いです。

ぜひご覧ください。


また この日記を読んでくださっている方には鎌倉は遠方で、
まだうつわ祥見やNEARへいらしたこともない方も
いらっしゃるかもしれません。

少し前に、ALL ABOUTのサイトで紹介されたNEARの様子です。

http://allabout.co.jp/r_house/gc/178247/


今週は月・火とNEARにいます。

週の半ばは高知へ。今回は久しぶりに小野哲平さん・早川ユミさんの工房へ行ってきます。

そして、8月を迎えますが、

うつわ祥見の今年の後期の展覧会は これまで以上に充実しています。

8月のNEAR 『白と影と展」

そして、札幌開催の「うつわハートフル展」

9月の「こどものうつわ展」10月の矢尾板克則「ノート・ブック展」・・・。

スケジュールを確認のうえ、ぜひ札幌へ、鎌倉へお出かけください。