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うつわとともに。祥見知生のブログです。

 人生は、いつも、ゴキゲンに。

こんばんわ。

毎年、毎月、そんな書き出しで申し訳ないのですが、気がつくと、3月ですね。

去年のいつだったか忘れましたが、

「自分が忙しいことに気がつきました」とこの日記に書きましたら、複数の方から「やっと気がついたんですか」と言っていただくことがありました。

その「忙しいことに気がついて」改善されたなら良かったのですが、

最近は「このままでは、本当に、まずいのではないか」と思うようになりました。

久しぶりの日記で、いきなり、後ろ向きな言葉のように聞こえますでしょう・・・でも、そう、後ろ向きではないのです。

というのも、「やっと、忙しさを自覚して、次の段階に入った」のですから。

つまりは「無理をしてはいけないなぁ、少しコントロールして 休もう」と、考えるようになったのですから、進歩です。

コントロールして休むといっても、短時間でもよいですね。

少しゆっくりとして、いつもより丁寧に器を洗ったり、床を拭いたり、少しずつ体を使って家事をしていますと、
思考も、山に朝日があたってあたりが明るくなるように、冴えてきて、良いことづくし。
家事の達人はそういう頭がクリアな方なんじゃないかと、思ってみたりします。

沢村貞子さんや高峰秀子さんなどは、そういう「切れ者」のイメージがありますね。

大先輩たちの足元にも及びませんが、家事を義務ではなく、「切れ者」として、さっと頭を切り替えてこなし、忙しくも丁寧に仕事をしていきたいものです。

さてさて、前置きが長くなりました。

3月1日。東京・馬喰町ART+EATで開催中の「そば猪口と小皿展」 初日を迎えました。

ずらりと並んだそば猪口たち、そして小皿。

展覧会を企画するにあたって、ギャラリーの空間と、器の並んだ様子を、明確な「イメージ」として高めて考えて行きました。企画と一言でいいますが、器たちがその空間で、一番美しく、手にとっていただくように、
器にとって、よい方と出会えるように、そこに自然な空気が生まれるように・・・と、考えるのですね。それは懸命に。

今回、搬入・飾りつけをし終えたときに、「イメージした通りだ」と感じることができました。

そういう展示は、やっぱり、内容が濃いのです。

18名の作り手の考える「そば猪口」と「小皿」は、個性的で、どの器にもその作り手自身が籠もっていて、目が離せません。

その一つひとつが、ちゃんと緊張感を持って「立って」いるのです。

その緊張感が、展覧会の空気を作るのです。


小皿も、取り皿、豆皿・・、大きさも色々揃って並ぶ様子が、なんて愉しいのでしょう。

「あ、忘れていたな、この感じ」と、おもわず、思いました。

忘れていた・・と感じたのは、「わくわくする気持ち」です。

人はいつでも、何かを選択し、右か左か、前か後ろか、瞬時に「判断し、選んで」いるわけですが、

その選択肢が、どれも好き、どれを選んでも自由・・であるときは、こんなにシアワセなことはないわけですが・・・

今回の器展のテーマがそば猪口と小皿と、シンプルであるだけに、
選ぶ自由さが格段に広がっているような・・・「わくわく」する気持ちが自然とわいてくるような、そんな瞬間が長く続くのです。

3月に発売になった nid別冊『この器で食べたくて』に寄稿した文章と写真から、一部をこの展覧会のために選んで、壁に掲示しています。
 

何かと話題になっている、東京・馬喰町です。

ぜひ皆様、この機会に、お出かけになりご覧ください。


はじめましての器 そば猪口と小皿展

会期 2011年3月1日(火) 〜 4月2日(土)  日月祝休

出展作家 

  石田誠  尾形アツシ 浅井純介 小野哲平  小山乃文彦  須藤拓也  須田二郎 

  寒川義雄 竹花正弘 田谷直子  鶴見宗次  広川絵麻  深田容子  村田森  横山拓也 

  吉岡萬理 吉田直嗣  矢尾板克則  


会場  馬喰町ART+EAT

〒101-0031東京都千代田区東神田1-2-11 アガタ竹澤ビル202

TEL/FAX:03-6413-8049 


そして、今日、3月4日。

明日から始まる「松林誠展 ペンペン草、鎌倉」の作品がNEARに届きました。

「樹と言葉展」が終わってそれほど寂寥感を感じなかったのは、

念願だった、松林誠さんの作品展を鎌倉で開くことが叶ったからだと思います。

そして、今回、とても嬉しいのは、鎌倉市場近くの食堂「コバカバ」で、誠さんのドローイングを展示することになったことです。

「コバカバ食堂」へ行くと、わたしはいつも『食堂』っていうものの、なんとも言えない「懐かしさ」に胸打たれるんですね。

きっと、それは、誰もが心のなかで感じる、郷愁に通じるものなんでしょう。

ふつうにそこにいてくれる・・そんな存在が、町の食堂。

性別も年齢も、国籍も、全部違っていても、一緒にテーブルを並んで、人が集う、食が集う場なんですね、食堂って。

そんな食堂の壁に、自由で、ちょっとせつなくて、人間くさくて、ユーモアがあって、あたたかい「松林誠さんの作品」があるなんて、
夢のようだなぁ・・・と思います。

店主のコバカバ君こと、ウッポンくんは、ミュージャンでもあり、とても「ゴキゲン」な音楽を作る人なんですが、
わたしは彼の作る音楽も、彼自身のことも大好きなのです。

松林誠さんとウッポンくん、二人を早く会わせたいなぁ・・と思っています。

会期中は、ぜひ、NEARのあとは、コバカバ食堂でごはんを食べたり、お茶をしたり。隣の市場で買い物をしたり、早春の鎌倉散歩を楽しんでください。

ごきげんな食堂で、誠さんの画とともに、微笑んでください。

誠さんのホームページ http://makotoprint.com/index.html

会期終了間近の3月20日には、松林誠さんが鎌倉にいらっしゃいます。

高知の牧野植物園でも好評だった「ワークショップ」を鎌倉でも行います。

名づけて「写生会、鎌倉で描く」です。

誠さんと一緒に、スケッチブックを持って、一日、旅をする気持で画を描いてみませんか。

ワークショップの「講評会」は、コバカバ食堂で行なうことになりました。

きっと心に残る、特別な一日となると思います。

ぜひご参加をお待ちしています。

お申し込みについては、お電話 0467-81-3504 もしくは、メール oanrinear@utsuwa-shoken.comまで。

明日は、松林誠さんの画が掲げられたNEARと、コバカバ食堂の ふたつのゴキゲンな空間・展示の様子を写真で紹介します。

忙しくても人生は、いつも、ゴキゲン。

世の中にはどうしようもなく、悲しいこと、理不尽なことが多々ありますが、

けれども、それに負けないで、こころ軽やかな春でありたいと思います。

器にもアートにも本来、そういう力があるはず・・・。

頭のよい人が考える「概念」も、何かとはっきりさせたがる世間の「立ち位置」もまったく関係ありません。

肩の力を抜いて、人生にアートを・・。

そんな軽やかな心で、町を闊歩しながら、ときめいて、展覧会へお出かけいただれば嬉しく思います。(花粉症の人には辛い季節ですが・・)

人生は、いつも、ゴキゲンに。

なつかしさと、愛おしさを。

明日も器ともに、健やかに。よい一日でありますよう。

おやすみなさい。