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うつわとともに。祥見知生のブログです。

本の名前、短縮版『野菜をいただく』でいいですよね


みなさま こんばんわ。

台風2号でしたか、大型の強い台風接近で緊張感が高まった週末でした。

台風はすでに温帯低気圧に変わったとのことですが、今夜から明日にかけて 鎌倉でも風雨が強まっていくのでしょうか。

各地で警戒が必要です。

皆さんも充分 注意されてください。

さて、日記ではお知らせが遅れていましたが、

イチカワヨウスケ君の新刊『「なると屋+典座」の野菜をいただく』が主婦と生活社から5月27日に発売になりました。

いまも、パソコンでキーを叩いていましたが、この本の正式な名前、長いです。

「」『』が二つもあるので、キーを叩いていても とても疲れます。

ツイッターで、この本のことを、書名が正式に決まってから、何度も「つぶやいて」きました、私。

そのたびに『』「」を何度もキーを叩いてきました。それに「+」なんて記号もあるのですから、なかなかの労力です。

でも、省略せずに正式名をつぶやいてきたのには理由があります。

発売前から、一人でも多くの方に、この本の存在を知っていただきたかったからです。

また、この、発売前のつぶやきで地元の本屋さんで 本を注文してくださる方がいないかなー 願って・・のことです。

そのときに『「野菜をいただく」っていうのは出版リストにないねー「なると屋・・・」っていうのはあるけれど・・・』なんていうふうな「不具合」が現場でないように、「正式タイトル」を真面目にお知らせしていた・・・というわけです。


・・・この本は、こういってはなんですが、私が企画・編集した本ですからね。

当然、力が入るわけです。


一年間かけて、旬の野菜を使った野菜料理。

二ヶ月に一回の撮影は、とても楽しかったけれど、
それも、すべてはよい緊張感がある現場だったことが大きいと思います。

やはり、イチカワヨウスケ君という料理人が、「考えている」人である、ということでしょうかね。
志が高い、プロであるということかな、わかりやすく言うと。

そして、写真の大社さん、ライターの渡辺さん。支えるメンバーか本当に素晴らしくて。恵まれていました。

結果、イチカワ君のふだん作っている『なると屋+典座』の美味しさの秘密が、滲み出てくるような作りができたと思います。

出版社の方の意向は広く読者にわかりやすく伝えるための「敷居を下げる」ことを含め、いろいろありましたけれど、私は、イチカワ君の二冊目の本を、単なるハウツー本にしたくはなかった。

レシピ本として、もちろん、細かく「レシピ」を載せる命題、「料理本コーナーに堂々とおいて他の料理本と勝負する本」として成立させるという命題。その二つの命題を両立させながら、イチカワ君の野菜や料理にかける「想い」の部分を、きちんと伝える本にしたいと願いました。

それが、遠回りでも、結局は「なると屋+典座」の毎月のごはんが「どうして生まれるのか」「あの組み合わせの理由は?」「彼は何を考えているのか・・・」の鍵となると思ったからです。

細かい部分で、上の二つの命題と、イチカワ君の「想い」の部分のあらわし方を、ちょっとでも 間違うと、今回の絶妙なバランスの本はできなかったのでは・・と思います。

本が出来上がって、いま、私としては、踏ん張った甲斐があったのかな・・・と思っています。

本の最後に器インデックスは、実は、私が文章を書き整えました。

イチカワ君の器への考えがそのまま伝わるように、と願いながら。

文章量が多くなり、とても1ページに納まらないのはわかっていたのですが、デザイナーさんに「とにかく入れこんでみて」とお願いしました。
最初は大幅に削る方向と覚悟をしていたのですが、デザイナーさんから「面白いので全部入れました」という返事が来たとき、本当に良かった・・と思いました。

これまで、料理の本は、器の紹介はほとんどなくて、「この器って?」と思われる方は多かったのでは?と思います。

器インデックスはこれから、料理本の主流になるかもしれませんね(どうでしょう?)
でも、形だけでは何も面白くないですからね。

なんと言っても、イチカワ君の強みは、実際に店で毎日、よい器と向き合っていることです。使っていることです。料理にとって器とは何かを知り尽くしていることです。

私は実際に、料理人として器への真摯な言葉を耳にするたびに、頭が下がる思いをします。

器はライブそのものです。素材である野菜と、そして、器と。

静かな、真剣な「闘い」。毎日毎時間、瞬間瞬間の「ライブ」なのだと思います。

料理本の撮影では、たいがい、スタイリストさんがつきますが、今回は、イチカワ君と私で、料理から直感で器を選び、盛り付けたそのままの料理を撮影していただきました。

カメラマンさんが箸を持って、料理の盛り付けを動かすことが、多々ありますが、
それは初日から止めていただきました。

イチカワ君が「盛り付ける」、正面を指定する、そして、撮影する。

そのままが、撮影されました。

・・・この本がデザインに入るという日、私とライターの渡辺さんは新宿で 3月11日の震災にあいました。
わたしは帰宅難民となりました。

それから、何度か、心が折れそうにながらも、スタッフ一同が、この本のために力を尽くしました。

「野菜をいただく」この気持ちが、日本中の人の心に届くようにと願います。

いま、土とともにあること、食べるということ、「いただく」ということ。

すべてが、季節と向き合うこと、自然とともにあることと「つながって」います。

皆様、ぜひ、本を手にしてください。

そして、ゆっくりと、心の森を訪ねるように、「野菜をいただく」気持を慈しんで育てていただければと思います。

・・・出版記念の展覧会について、書こうと思っていたのに・・・明日でもう終わってしまうのですよね。

作り手の皆さんの意気込みが一段と厳しく、よい器展となったこと、御礼いたします。

訪ねてくださった多くの方に、感謝いたします。

『野菜をいただく』に掲載された料理がご家庭で作られ、器に盛られ、一段と輝きますように。

食卓が、にぎわい、元気に、健やかでありますように。

『野菜をいただく』 どうぞ宜しくお願いします。

 もう浸透したから 本の名前短縮版『野菜をいただく』でいいですよね(笑)。