空のように
澄み切った空はいつ見ても、心がしゃんとするものですね。
今週、強風が吹き荒れた嵐の日の翌日には、風神が世に滞ったものを一掃し、流し、連れ去り、隅々まで、空気を入れ替えてくれました。
天高く、澄み切った空は、晴れやかな気持ちにさせてくれます。
1月16日に初日を迎えた「LIVE 器と料理 to eat is to live」展。オープニングイベントにはこの本のプリンティングディレクターを務めてくださった熊倉桂三氏をお迎えして行われました。遠方よりご参加頂いた方も多く、とても感謝しています。ありがとうございました。
それにしましても、三島にあるクレマチスの丘は広々とした気持ちのよい場所ですね。噂には聞いておりましたが、訪れてみて、実感いたしました。冬でこれほど美しいのですから、新緑のころ、紅葉のころには、ため息が出るほど素晴らしいのでしょう。
展示はエントランスからすぐの富士山茶屋にて。実際に撮影に使用した器のご紹介とともに、亀田大介さん、吉田直嗣さん、吉村和美さんの新作の器をお求めいただけます。会期は2月29日まで。富士山茶屋の二階には日本料理、園内にはワインも美味しいイタリアンレストランも。緑の美しい景色を見ながら頂く食事も素晴らしいです。この機会にお出かけになり、どうぞゆっくりお楽しみください。
クレマチスの丘 https://www.clematis-no-oka.co.jp
onariNEARで1月18日まで開催された吉岡萬理さんの個展も終了いたしました。お出かけいただきました皆様、ありがとうございました。
新年の展覧会はじめに、明るく人を励まし心が晴れやかになる器をお伝えすることができました。カラフルなシーサー君は、今頃、それぞれのお家に落ち着いて、鎮座していることと思います。ユニークな顔立ちが少し得意げに、誇らしく、微笑んでいるのでは、と想像します。またお家でのシーサー君の様子、ご家族との会話? をお知らせいただけると嬉しいです。
愉しいものを見ると、愉しい心を感じます。
美しいものを見ると、美しい心がそこにある、と感じます。
あたたかいものを見ると、あたたかい心を感じます。
こうしたものを数値で計ることはできませんが、
美しい手の仕事が人々に受け入れられるのは、
そこにあるものを、語らずとして、感じることができるからでしょう。
心というものの在処に、空を迎え入れよう、と思います。
青空を感じるものを、伝えたいと願います。
澄み切り、潔いものは、強く誇らしい顔をしています。
そのことを、いつも、私は、器に学ぶのです。
さて、今週1月23日(土)から小野哲平さんの個展が始まります。
鎌倉に、美しい青の仕事、呉須の器を中心に、新作の器が多数届きます。
初日、小野哲平さんが在廊されます。
どうぞお出かけください。