TOMOO SHOKEN

うつわとともに 祥見知生

ある無力感に、日本中が捉われている夜かもしれません。

悲しい事件がまた起りました。


とほうもなく、どうしようもなさを抱えて、誰もが生きています。

その、どうしようもなさを、抱えながらも、前を向いて生きていくことが、人の人生だと、わたしは思っています。

そのなかで、どれだけの方と、年齢も性別も問わず、深く結びつき、いっしょに考え、言葉をかわし、ごはんを食べることができるだろうか。

何を食べ、何を思い、生きていくのか。

人が生きていく、そのうえで器にできることがあると信じていますし、そういう芯のある器を伝えたいのです。

失ってしまった時間は取り返すことはできませんが、また一歩、新しい明日に向かって、踏み出すことはできる。

新しい明日がよい日になりますように。祈りたいと思います。


ただいま、村田森さんの個展を行っています。

薪窯焼成された、深みのある白磁、染付け、粉引きなど。

かたちの美しさとともに、繊細さと大胆さと、そしてユーモアを感じさせる村田森さんの器たち。訪れた方の、『楽しみました』『堪能しました』という嬉しい声が響いています。


「村田森 器展」は、6月13日まで。会期中は無休です。