毎日更新25日め
もうすぐ日付が変わろうとしています。
鎌倉は朝から音を立てて降り続いた雨も上がったようで、静かな夜となりました。
深夜になると思うのは、時間の深度ということです。
この深い時間のなかに沈んでいくと、様々なことが思いめぐります。
さっきまで、うつわ祥見の新しい空間 utsuwa-shoken onari NEAR で 流す画像の編集を行っていました。。
その画像のスライドショウを見ていて、
馬鹿みたいですね・・・
なんだかしんみりしてしまいました。
ああ、わたしは本当に器が好きなんだなぁ・・・と、しみじみと思いました。
恥ずかしいですが・・・いや、ここだけの話ですが・・・いや、やっばり・・・皆さんよく知っていらっしゃると思いますが・・
どう言うのでしょうね、世間には「猫が好き」とか「鉄道が好き」とか、「メカが好き」とか・・・いろいろな「好き」があると思いますが、わたしはやっぱり器が好きなんですね。
それは、自分でも説明ができないくらい。
過去に撮影した器の写真も、今回引っ張り出して編集してみたのですが、どれもテクニックではない、普通の写真なんです。
仕事でお付き合いのある方に「ショウケンさんの写真からは愛情が感じられるよね」と以前何気なく言われて、はっとしたことがありました。これまで「写真上手ですよね。どこで勉強したんですか」と言っていただくことはあっても、「写真から愛情が感じられる」なんて言われたことは初めてだったので、とても印象深く覚えています。
そうかもしれない・・・と、いま、素直に思います。
わたしが器を伝える人間として誇れるものがあるとしたら、それはたぶん、器への愛情なのでしょう、きっと。そう思います。(照れますね、しかし・・・。)
昔、札幌の時計台そばのギャラリーで、初めて器展を行ったとき、朝早く、「器と二人きりになった時間」に、同じように「器が好きだ」と強く思ったらぼろぼろ涙が出たときのことを思い出します。きっと、うつわ祥見を始めてまもなくの頃だったので、この仕事をスタートさせるにあたって色々なことを考えたことが、「うつわ祥見INさっぽろ展」という展覧会で、「かたち」となって見え始めたことに、感じ入ったのだと思います。
こんなことを言ったり、書いたりすると、「あなた、末っ子でしょ」(甘やかされて育てられたでしょ)とずばり言い当てた人のことを思います。「ぼくは長男だから、わかるんだよ」と笑っていらした。
その方は、札幌の個展でも毎年「どうですか、調子いいですか」と必ず陣中見舞いの電話をかけてくださる方でした。
この日記の「毎日更新」も残りわずかとなりました。
5月1日の utsuwa-shoken onari NEAR のオープンも、もうすぐです。
新しい空間では、いままで器のことをそれほど心にとめていなかった方にも、器のよさ、愛しさを感じていただけたら、と思います。
ただいま、うつわ祥見では 須田二郎 木のうつわ展を行っています。会期は4月30日まで。
会期中は無休です。
森を守る仕事をしながら、木を生かす須田二郎さんの作品を、どうぞ手にとってご覧ください。
●「吉岡萬理 カルロス君と色絵の世界展」 馬喰町 ART+EAT
2009年5月7日(木) 〜5月23日(土)
11:00〜19:00 金曜日は21時まで
日月休廊 会期中休み 5月10日・11日・16日・17日
最終日は17時まで
関連イベント
5月9日(土) 記念イベント
『カルロス君を想う』野菜料理とライブ「カルロス君のうた」発表会
カルロス君のうた (作詞:shokentomoo 作曲:武徹太郎)
18時受付 18時30分スタート
会費 3000円(税込)
大阪ブックギャラリー「イトヘン」で、吉岡萬理+祥見知生連載コラムが再開しました。
萬理さんの楽しく、明るいエネルギーが感じられるコラム、そして、わたしも相手が萬理さんとあって、とてもリラックスした文章を書いています。
●うつわ祥見の新しい空間 utsuwa-shoken onari NEAR が5月1日オープンします。
「よい器は、ここに来れば いつでも会える」
そんなお店になりますように。
鎌倉の裏駅から徒歩4分ほどの、「御成通り」の端っこです。
時間がゆっくりと流れているこの通りで、「器を伝える場所」を。
器を通じて新しいものがたりが生まれたらいいなぁ・・と思います。
また多くの方と出会えることを願っています。