毎日更新27日め
午前中、笛奏者・雲龍さんのCD『遮那』の再リリースの打ち合わせを、
イチカワヨウスケ君のお店「なると屋+典座」で行いました。
11時30分。開店と同時に入って打ち合わせをしながら食事をしていましたが、
まわりを見ますと、すぐに満席です。
食べ終わって 帰りにお店を出るときには、
店前のベンチも、階段にも順番を待っていらっしゃる方々の列ができていました。
うわさには聞いていましたが、すごい人気ですね。
今日いただいた「4月のごはん」も、一つひとつのお料理が、素材の味がたっている、とっても美味しいものでした。
イチカワ君と一緒に1年間かけて作った『やさしい野菜やさしい器』は『うつわ日和。』を出版した翌年2006年に出した本です。
本の作り方は、毎月、わたしが選んだ器に、彼がその日初めて見て、旬の野菜を使った料理を盛り付ける・・・という「ライブ」そのもので、
事前の打ち合わせもなく撮影を行う「厳しいやりとり」(!!)をした料理本としては異例の本でしたが、
今となっては、一緒に二人で本を作ったことが誇らしいというのか、
やってよかったと思う仕事の一つだと思っています。
イチカワ君も、この前久々に会って話したときに「最近読み返してみて、いい本だなと思ったんですよ」と言ってくれたので、
嬉しかったですね。
また機会があれば、彼と、もう一度、「料理と器」の本を作れたらまたお互い違った思いでよい本になるかもしれません。
タイトルは『やさしい野菜やさしい器 2』でしょうか・・・。
そのイチカワ君も、うつわ祥見の新しい空間「utauwa-shoken onari NEAR」のことを、「楽しみです」と言ってくれ、帰りに「じゃあ、また」とわたしが言うと「はい、ご近所ですから、またゆっくり・・」と笑いあって帰ってきました。
「utauwa-shoken onari NEAR」は家具も入り、ドアも設置され、
あとは明日、店のサインが取り付けられると完成です。
今日、少し雨が降っている夕方に、スタッフの神田(えっちゃん)と一緒に行ってきましたが、
彼女と、今回工事でお世話になった方々が話している様子を、外から見ていて、「ああ、よかった」と自然に思いました。
えっちゃんや、お世話になった方々の話している様子、その笑顔が、わたしには嬉しかったです。
物事って、こういう単純なことが、実は大事なんですね。とくに、わたしにはそう感じられます。
人が真ん中にある、というのでしょうか・・・
建物や空間には、言葉では表現しがたい「空気」というものが感じられるのですね。
工事に関わってくださった皆さんの「仕事」イコール「空間」を、今度は、わたしたちスタッフが育てていくことが、大切、と思います。
どんなに立派でお金をかけた空間であっても、どんなによい空間でも、中にいる人のこころがささくれていては、よい空間とは言えません。
今回、新しい空間を作るにあたって、スタッフの皆と話しているのは「空気をきれいに保つこと」を目標にしたいということです。
それは言葉で言うよりとても難しいことだと思います。
でも、わたしは、この「空気」というものを、ぜひ作りたい。少なくても、目標の一つとして掲げたいと思っています。
中にいる人の「こころ」が健やかにあり、器を伝えるプロとして、節度のある仕事のあり方を、実践したいと願っています。
明日28日に、いよいよ器が搬入されます。
作り手の皆さんから届く器たちが、本当に楽しみです。
ただいま、うつわ祥見では 須田二郎 木のうつわ展を行っています。会期は4月30日まで。
会期中は無休です。
森を守る仕事をしながら、木を生かす須田二郎さんの作品を、どうぞ手にとってご覧ください。
●「吉岡萬理 カルロス君と色絵の世界展」が馬喰町 ART+EATで行われます。
2009年5月7日(木) 〜5月23日(土)
11:00〜19:00 金曜日は21時まで
日月休廊 会期中休み 5月10日・11日・16日・17日
最終日は17時まで
関連イベント
5月9日(土) 記念イベント
『カルロス君を想う』野菜料理とライブ「カルロス君のうた」発表会
カルロス君のうた (作詞:shokentomoo 作曲:武徹太郎)
18時受付 18時30分スタート
会費 3000円(税込)
大阪ブックギャラリー「イトヘン」で、吉岡萬理+祥見知生連載コラムが再開しました。
萬理さんの楽しく、明るいエネルギーが感じられるコラム、そして、わたしも相手が萬理さんとあって、とてもリラックスした文章を書いています。
●うつわ祥見の新しい空間 utsuwa-shoken onari NEAR が5月1日オープンします。
「よい器は、ここに来れば いつでも会える」
そんなお店になりますように。
鎌倉の裏駅から徒歩4分ほどの、「御成通り」の端っこです。
時間がゆっくりと流れているこの通りで、「器を伝える場所」を。
器を通じて新しいものがたりが生まれたらいいなぁ・・と思います。
また多くの方と出会えることを願っています。