カルロス君と色絵の世界展 イベント
胸がいっぱいになる出来事があると、わたしは恥ずかしながら、こころのなかで「オイオイ」と声をあげて泣きたくなります。
そんな一夜でした。昨日の夜に、特別に起こったことは。
馬喰町ART+EAT で4月9日に行われた「吉岡萬理 カルロス君と色絵の世界展 記念イベント」
この日のために、用意してくれたカルロス君のためのお弁当(新鮮な野菜がたっぷりと入った特別の農夫のためのメニュー)と、そして、馬喰町バンドによる生ライブ。
集まってくださった満員の参加者の皆さんの前で、萬理さんとふたりで並んでごあいさつ。
「えー、皆さん、ようこそ」と萬理さんが言い、「漫才が始まります」とわたし。
掛け合いのやりとりに、皆さん笑ってくれて。まずは、ほっとしました。
お題はカルロス君の誕生秘話・・ということでしたが、笑いあり涙あり・・・なんだかテンションがあがりっぱなしのトークになりました。
そして、ライブ。
馬喰町バンドの皆さんが、「ぼくらがカルロス君に会いに行く旅」を音にしてみた・・と挨拶。
じんわり心に響く演奏で、ぐいぐい、彼らの世界に引き込まれていきます。
そして、今回特別に参加してくれたボーカルの高橋菜生子さんが加わり、カルロス君の歌が初めて披露されました。
わたしは会場の一番後ろの席に座って、この歌を聴いていました。
歌が生まれる瞬間を、お祝いする自分がいました。
「一日の終わりに」
作詞shoken tomoo 作曲 高橋菜生子+馬喰町バンド
夜の月が 顔を出す頃
西から風が 畑に拭いて
みどりの波が揺れているよ
みどりの波に揺られているよ
一日が終わる
今日の日を祝う
大地を赤く 焦がす日照りよ
土砂降りの雨 白く煙るよ
土の神様 きまぐれ言えば
額の汗を 拭う暇もない
でも愛しい気持ちは
ほんものなのさ
みどりの波が揺れているよ
みどりの波に揺られているよ
土と生きている
額に汗して働くカルロス君の一日の終わりを描いた詩です。
ふだんは佐渡に住んでいる高橋菜生子さんの伸びやかで力強い歌声が、気持ちよく響きました。
しみじみと聴かせる「いい歌」でした。
萬理さんもすぐそばに聴いていました。
彼らが演奏を終えると、すぐに彼らに駆け寄って声をかけたところを見ると、気に入ってくれたよう・・・あとで聞いたら「ジーンときた」と。
わたしはただ、ただ、嬉しかったです。
何かが生まれて、始まって、歩き出して、迷ったり立ち止まったり、どうしようもなく落ち込んだり、あきらめかけたり、涙ぐんだり、ほがらかに笑いあったり・・・なにしろ生きているのですから、忙しいのです。
でも、そのことが、素晴らしい。
何かが始まらなければ、何も生まれてこないのですから。
歌が生まれる瞬間に立ち会ってくださった皆さんに、こころから感謝します。
写真は、イベントが終わって、「お疲れさま」と馬喰町バンド、菜生子さん、ギャラリースタッフ、そして萬理さんで写した写真です。
「吉岡萬理 カルロス君と色絵の世界展」は
2009年5月7日(木) 〜5月23日(土)
11:00〜19:00 金曜日は21時まで
日月休廊 会期中休み 5月10日・11日・17日
最終日は17時まで
ぜひ、萬理さんの魅力あふれる色絵の世界をご覧ください。
●次回、うつわ祥見の企画展は、横山拓也陶展です。
印象的な白の器を作る横山さんの、うつわ祥見での初個展。
とても楽しみです。
会期 2009年5月15日〜5月21日
初日15日と、17日に横山さんが在廊する予定です。
ぜひお出かけください。