展覧会を終えて
村木雄児さんの展覧会が終りました。
最終日まで、訪れる方の途絶えない、とても印象的な展覧会でした。
静かで、満ち足りた時間が器展の空間に流れていた、と言ってもよいでしょうか。
一つひとつの器をじっくりと見て選んでくださる方が多かったのです。器たちも、わたしも、大変喜んでいます。
ありがとうございました。
何気ないことの積み重ねで、時間というものが 過ぎていきます。
その時間の片隅に、器と出合う、こうした展覧会があり、作り手が何ヶ月もかけて作った器が並び、そこで手にした器のなかに、今度は手された方の時間がまた降り積もっていきます。
そのことが、わたしには、愛しいのです。
器はものであるけれど、ただの、「もの」ではありません。
村木さんの物静かで、やわらかく、きりりとした品格が感じられる器たちが、今後、皆さんの家で、どんな時間をともに過ごすことになるのか・・・そのことを、いま展覧会が終り、器たちの展示を終えたこの空間で、わたしは想います。
なんでもない一日に、使われて、育っていく器たち。
その一客の姿を、ぜひ、楽しんで、お使いください。
そして、またいつか、その器の話をお聞かせください。
「村木さんの器を、肴に 酒が呑める」
今回訪れた男性の方が言われた言葉です。
「まさに! 」
嬉しい言葉でした。
来週は高知入りです。
また、器展で。お会いできるのを、楽しみにしています。
○ごはんのうつわ展
10月25日(土)〜10月26日(日) 高知・高知県立牧野植物園
10月27日(月)〜11月7日(金) 花と器SUMI
11月3日(月)〜11月15日(土) 東京・馬喰町ART+EAT
11月8日(土)〜11月15日(土) 輪島・うつわわいち
○『日々の器』(河出書房新社 11月発売)出版記念展が、京都と東京で行われます。
くわしくは、うつわ祥見のホームページをご覧ください。
○次回、うつわ祥見の展覧会は、「吉岡萬理 陶展」です。 奈良から、萬理さんがいらっしゃいます。
○大阪のItohenで吉岡萬理+祥見の「カルロス君展」が行なわれます。くわしくは、itohenのホームページをご覧ください。