TOMOO SHOKEN

うつわとともに 祥見知生

風景を感じる


鎌倉は夕方から雨がぱらぱらと降り始めています。

横山拓也陶展の二日目。

気がつくと、いつものように、わたしはテーブルに並んだ器たちを一つひとつ手にとり、手に包み、また置いて・・・また隣の器を手にとって、手に包み・・・ということを繰り返しています。


器の裏の表情を見るのが好きなんですね。

器には、オモテと裏がありますが、どちらかいうと、わたしは高台のある「裏」が好きです。

オモテももちろん、器の顔として、十分に魅力がなければなりませんが、器の「裏」の表情を見ることほど楽しいことはないと感じるくらい、裏が大事なんですね。

器の奥行きといいますか、器の存在感というとわかりやすいでしょうか・・・器は「裏」がいかに豊かであるのかが器の良さにつながると、そう思います。

ただいまうつわ祥見で行っている横山さんの器は裏の表情が実にいいのです。

そして、そういう器たちは、手に包むと、気持ちいいのです。




どっしりとした板皿も、カーブの丸みが美しい片口も。

自然に生まれてきたかたち、そして、言いようのない「揺れ」感のある器たち。

丁寧にゆでてグリーンの色も瑞々しいアスパラガスを並べたくなりました。

つまるところ、器のよさは、何を盛りたいか・・・盛りたい、使いたい・・・と感じられるかどうか、なのです。

横山さんの器には確かにそれがあるし、一つ一つ、新たな「風景」を感じたり見たりすることで、器との付き合い方の楽しみが生まれてくるように感じます。

横山拓也陶展は
会期 2009年5月15日〜5月21日です。 

17日日曜日に横山さんがふただび在廊する予定です。

ぜひお出かけください。


「吉岡萬理 カルロス君と色絵の世界展」は馬喰町ART+EATで行っています。

2009年5月7日(木) 〜5月23日(土)

11:00〜19:00 金曜日は21時まで  

日月休廊 会期中休み 5月10日・11日・17日   

最終日は17時まで

ぜひ、萬理さんの魅力あふれる色絵の世界をご覧ください。